…
見上げると…てんちょーがいました。
何か話しかけようとしてくれているのですが…
息を切らしていて…珍しく汗なんかかいて…
何か話しかけようとしてくれているのですが…
息を切らしていて…珍しく汗なんかかいて…
頬も珍しく真っ赤に染めて…
何か話しかけようとしてくれているのですが…
息を切らしていて…珍しく汗なんかかいて…
頬も珍しく真っ赤に染めて…多分、半年分のやる気を使い果たしたような―。
メイメル
「・・・・・てんちょー…」
てんちょーは、ひとまず呼吸を整えて
ようやく落ち着いたようで…
センカ
「田舎娘だから仕方ないですが
センカ
「田舎娘だから仕方ないですが
何もこんな裏通りに入り込む事…ないでしょうに。」
さすがに今回はうちが悪いです…。
てんちょーからしてみれば勝手に
ボランティア付き合わされた挙句に
うちが途中でいなくなってめっちゃ疲れる思いして探して…何かもう申し訳なくて…
何か泣きそう…。
センカ
「まぁ、無事で何よりです。」
てんちょー曰く、この北の下層の夜見という地域は
そんなに治安が良くなくて人売りだとかが秘密裏に行われていているんだそうです。
メイメル
「ご、ごめんなはい…」
センカ
「座り込んだままですが立てそうですか?」
メイメル
「はい…大丈夫れふ…」
何やら立ち上がるとその振動だか知りませんが。
もう、あれです。
もう、あれです。泣いてしまいました。
てんちょーに手を握られて
てんちょーに手を握られて
何やらもうドキドキする余裕も元気もなくて…
うちが一通り泣き止むまで傍にいてくれて…
うちが一通り泣き止むまで傍にいてくれて…
恥ずかしいやら嬉しいやら情けないやら、よくわからない感じになったのです。
センカ
「やはり、まだまだガキですね。」
メイメル
「・・・返す言葉もありません。」
収穫祭は、もう終わってしまっていると思いますが
教会にお菓子を寄付しに行きます。
そして、周りも気にせず散々泣きじゃくって…
うちはようやく落ち着いてきました。
センカ
「歩けそうですか?」
いつも置いていくくせに
こういう時だけ待ってくれるんです。
ずるいです。
メイメル
「はい…歩けます…。」
引っ張られてるわけではないのですが
引っ張られてるわけではないのですが
うちの足取りは軽やかでした。
手をつないで周りも全然気にしないで
2人で街の中を歩いていきます。色々な事を経験しているはずなのですが、こうして手を繋ぐだけで嬉しいものなのです。
まだまだうちも子供なんでしょうかねぇ。
歩きながらてんちょーの顔が見えそうで見えなくて
歩きながらてんちょーの顔が見えそうで見えなくて
ずっとまだ見えないお顔を眺めながら歩いていきます。
ちらっとうちの顔を見たてんちょーの顔は…
ちらっとうちの顔を見たてんちょーの顔は…
うちだけが知っているのです。
センカ
「・・・何ですか、人の顔をじろじろと。」
メイメル
「ん?
メイメル
「ん?何でもないですよー?」
センカ
「置いていきますよ。」
メイメル
「無理ですよ。
メイメル
「無理ですよ。
目的地に着くまでは一緒です!」
メイメル
「離しません!」
- ED3「一緒」 -
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